武蔵丸の悲劇とは、NHKの相撲中継が延長されたことで、カードキャプターさくら最終回のラストシーンが録画できなかった事件である。
これは、NHK-BS2(現NHK-BSプレミアム)で放送された衛星アニメ劇場内前半アニメ「カードキャプターさくら」の本放送が最終回を迎えた2000年3月21日、同番組の直前に放送された「大相撲春場所 十日目」が4分間延長となってしまったことで、タイマー録画を通常の放送時間枠ギリギリに合わせていた人は、最終回のラストシーン及び、番組終了後の司会者と声優(岩男潤子)による対談を録画できずに見る事が出来なかったという悲劇である。
当時の主流録画機器であったビデオデッキは、最初に指定した時間枠しか録画されず、前番組の延長による録画の自動調節など、当時からすれば夢のまた夢の話であった。 そして通常、衛星アニメ劇場でのアニメ本編放送時間は「18:02~18:28」と決まっており、冒頭と放映後にあるお姉さんのお話をカットする人には、この時間設定が定着していた。
つまり、「CCさくらの最終回みるお( ^ω^) さくらたんの最後の勇姿を見たいお( ^ω^)」とwktkしながら録画を再生した視聴者が、まず最初に目にするものが半裸の男のどつき合いであり、さらには一番重要なラストシーンが途切れて見ることができない、という惨劇が起こり、当然ながら放映後の2ちゃんねる「CCさくら板」は阿鼻叫喚の地獄絵図と化した。
最終的な勝者は、家で視聴していたため録画時間の変更ができた者、もしくは後番組「装甲救助部隊レストル」まで録画していた者、そして武蔵丸の対戦相手である貴ノ浪だけであった。